ブーゲンビリアの塀の中には

"幸せの実がなる庭がある"

歯の治療が終わった

夏、虫歯でずっとボロボロになっていた歯が割れて、もう限界だ、と思って、歯医者に行った。

割れた歯だけでなく、他にもあった虫歯を全部治療してもらい、だいぶやばい状態だった親知らずを抜いてもらい、ようやく昨日、歯の治療が終わった。

良い先生だったので、また行きたい(実際は自費の治療費の支払いがあるので来月行く予定ですが……)。初めて手帳に「歯科の定期検診」という予定を書き入れた。半年に1回でいいよーと言われたけど、とりあえず3ヶ月に1回にしようと思ってる。

今の先生に会うまでは、歯医者にはしばらく行きたくなかった。今住んでいるところの周りは、とにかく歯医者が多くて『コンビニより歯医者が多い』というのを実感するのだけど、施設がピカピカの割には腕が冴えなかったり、高額な治療を「それしかないから!」とゴリ押ししようとする。本当にそれしかないならそうするけど、こちらの疑問点に答えてくれないのは論外だ。

そうこうしているうちに、口内環境が悪化していったのだけど………

そんな自分が、歯の治療しよう、と思ったのは、歯が割れたというヤバイ状況になったから、のと、同時に、Twitterで長らく相互フォローしている方が、白血病になった、という報告があったからだった。同時期に、別の方の「家族が白血病になった」という闘病漫画を読んで、「虫歯だと骨髄提供が出来ない(難しい)」ということを知った。

私は定期的に服用している薬があって、献血はできない。しかし、仮に家族がそういう状態に陥ったら?その時薬の服用でハネられるかもしれないけど、そうじゃないかもしれない。もしかしたら何かの役に立つかもしれない。そもそも、虫歯を放置しているのは人間として色々不具合が生じている。(片方の口しか使ってなかったので、そっちの筋肉がゴリゴリになっていた。あと、歯の治療したら明らかに発音がしやすくなった。自分の場合はですが。)

よし、行こう。通いやすさは重要だけど、もう少し調べていこう。そして、見つけた病院とは相性が良くて通って、無事昨日「治療終わりです、これからは検診だけでいいよ」と言われた。本当にこの病院が好きだったので、滅茶苦茶寂しくなったくらいだ。人生で初めて虫歯を完全に治療出来て嬉しい、でも寂しい!そんな気持ちでいっぱいだった。


そして、1番やっぱり悲しいなあ、と思ったのは、歯医者終わりましたよ〜!ってツイートしても、もうフォロワーさんはいいねもつけてくれなければ、リプライをくれることもない、という現実と向き合わなければならないということだった。

そのフォロワーさんとは、会ったことはない、ただ、Twitterでやり取りをして、萌え語りとか、体の話とかしていた。十二国記の新刊超楽しみですね〜!と言っていたけど、十二国記の新刊が出る前に彼女はいなくなってしまった。

彼女の訃報を直接知らされるほどの仲ではないのに、どうしてこんなに悲しいのだろう、と自分で時々思う。別に彼女は家族でもないので、本来は私の病院行きましたよ報告にいいねをつける義理も何もない。何もないけど、そういう優しい人だったんだなあ、と書きながら今もグスグスしてしまう。

何はともあれ、数年悩んでいた歯の治療が終わった。先生のおかげでもあるが、自分もコツコツ行けばできるというのがわかった。あと、医療費をケチらない(貯金や節約ができているというわけではない)という精神も培うことができた。今度はまた別のコンプレックスにコツコツ向かっていきたい。